MdNCORPORATION

MdN cover

 

 

次号の8月号でMdNは大きくリニューアルします。とはいっても、届けたい読者層が大きく変わったわけではなく、これまでと同様、グラフィックデザイナーを中心に、プロでものづくりをする人たちに向けた専門誌であることに変化はありません。

 

しかし最近、MdNはこの内容、フォーマットでいいのか、と考えることが多くなりました。MdNが創刊された1988年はまだDTPの黎明期。アプリケーション、ハードウェアともに技術革新の中にあり、そのことを取り上げること自体が毎月のトピックとなりうる状況でした。その後、DTPが定着し、現場レベルのより具体的なノウハウが必要とされる時期が続いていきます。

 

そして現在。グラフィックデザインの分野にDTPのような大きな技術革新は起きていません。とはいえ、伝えるべきトピックはたくさんあります。いえ、トピック自体はより増えているとも言えるでしょう。電子書籍やオンデマンド印刷の普及。分業化されたWebデザイン。新たなクリエイターの台頭とそれらの人々同士、そしてクライアントがポートフォリオサイトやSNSでつながっていく環境の変化。ネットの普及で遠隔地に住む者同士が仕事をできるようになったこと。大きな荒波がときおり押し寄せるのではなく、日々、中小の波が起きているような状況といえるでしょう。

 

そういったせわしない変化、クリエイティブ業界のより多様な変化に対応していくため、次号よりもう少しコンパクトかつ深度の深い特集を毎月2本掲載することにしました。

 

そして雑誌の根幹ともいえる特集内容の見直しを図りだすと、連載部分も変化が必要だと感じ始めました。結果、連載もすべてこの号(7月号)でいったん終了し、次号からすべて新連載を開始することに。より最新の動向に敏感に反応した連載群になっていると思います。

 

次号のMdNを手にとっていただくと、「リニューアル」というよりは、「新創刊」といった印象を抱かれる方もいらっしゃるかもしれません。自分としてはそれを目指しているのですが、と同時にこれまでの読者の期待を裏切るようなものではなく、「本当に読みたかったのはこういうものだった」と思って頂ける内容になると確信しています。次号のMdN8月号は、7月5日発売です。どうぞご期待ください。

 

MdN編集長
本信光理

 

 

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