ハリウッド映画や、マンガ、アニメ、ゲーム……。こうしたビジュアル・エンターテインメントにおいて、フレッシュな造形を持つキャラクターは無限に生み出されてきた。
そして、それらのコンテンツを大量に消費する現代人ならば、「斬新なデザイン」と紹介されたキャラクターを見てもなかなか驚くことは出来ないはず。
そんな時代において、はるか昔の人々が生み出した造形物(縄文時代の土偶や、中南米の古代文明の像など)を見ると、現代の文脈と切り離された「異形」とも言える姿・形をしているからなのか、驚くほど目新しく感じる。まさに圧倒的な「キャラデザ」能力!この特集では、そんな「異形の美術」とも言える、いにしえのキャラ的な産物の数々を紹介!
1万年以上も時間を遡ることになる縄文時代だが、土偶などその造形は驚くほど現代的!個性あふれる素敵な縄文のキャラを多数紹介。【解説:譽田亜紀子】
マヤなどで有名な現在のメキシコや中米あたりで栄えた文化圏「メソアメリカ」。紀元前1000年以上もの歴史があり、その美術品は価値観を揺さぶられるようなキャラだらけ!【解説:芝崎みゆき】
南米地域でかつて栄えた文化・文明「古代アンデス」。「マチュピチュ」「ナスカの地上絵」で有名だが、本当に面白いのは、土器などの日常的な美術品かもしれない。ユニークなデフォルメキャラたちを紹介!【解説:芝崎みゆき】
日本ではおなじみの仏像にも、独創的なビジュアルの造形は多数見られる。キャラ立ちした異形の仏像を紹介!【解説:田中ひろみ】
場所や時代を気にせず、世界のさまざまな地域の独創的な造形のキャラたちを紹介!
本特集の5つの楽しみ方を提唱!
エンタメの王道である映画においては、キャラクター造形や美術セットはもちろん、作品コンセプトに美術が影響を与える作品も多い。古代文明の美術を中心に、高橋ヨシキさんにその潮流を伺った。
そのままアニメやマンガに登場しそうな個性的でキャラ立ちした「変わり兜」。これらの兜はどんな目的や用途で作られたのか?【解説:小和田哲男】
西洋絵画が描いてきた異形の正体を解き明かすとともに、何故かインパクトにかけているようにも感じるその理由に迫る。【解説:平松 洋】
はしのちづこによる縄文展のスペシャルリポートマンガを掲載!
東京国立博物館・平成館において、現在開催中の特別展『縄文――1万年の美の鼓動』。キャラ立ちした土偶たちを直に見ることができるその展覧会リポートをお届け!